前回に引き続き安全常備医薬品のお話です。
このページでは解熱鎮痛剤・風邪薬について見ていきます。
ではさっそく効能別にお薬をチェックしていきましょう。まだご覧になられていない方はこちらの記事もどうぞ!
安全常備医薬品 13品目について
安全常備医薬品13品目を効能ごとに表にまとめてみました。商品名と製薬会社も載せておきます。
(前回の記事に載せたものと同じ順番で載せています。商品名の日本語訳は任意です。)
解熱 鎮痛 消炎剤 |
1. 어린이용타이레놀정 80mg (10정) : 子供用タイレノール錠80mg/10錠 |
한국얀센 |
2. 타이레놀정 160mg (8정) : タイレノール錠160mg/8錠 | ||
3. 타이레놀정 500mg (8정) : タイレノール錠500mg/8錠 | ||
4. 어린이타이레놀현탁액 100mg : 子供用タイレノール懸濁液100mg(1瓶) | ||
5. 어린이부루펜시럽 80mg : 子供用ブルフェンシロップ80mg(1瓶) | 삼일제약 | |
風邪薬 | 6. 판콜에이내복액 (30mg×3병) : パンコールA 内服液 30mg ×3瓶 | 동화약품 |
7. 판피린티정 (3정) : パンピリンT錠 3錠 | 동아제약 | |
消化剤 | 8. 베아제정 (3정) : ベアーゼ錠 3錠 | 대웅제약 |
9. 닥터베아제정 (3정) : ドクターベアーゼ錠 3錠 | ||
10. 훼스탈골드정 (6정) : フェスタルゴールド錠 6錠 | 한독 | |
11. 훼스탈플러스정 (6정) : フェスタルプラス錠 6錠 | ||
貼り薬 | 12. 신신파스아렉스 (4매) : シンシンパースアレックス 4枚 | 신신제약 |
13. 제일쿨파프 (4매) : ジェイルクールパップ 4枚 | 제일헬스사이언스 |
解熱鎮痛剤
1~4番:タイレノール系
まず上の表の1から4番のお薬からご説明します。こちらは한국얀센(ジョンソン・エンド・ジョンソン系列社/존슨앤존슨 계열사)から発売されているお薬です。
1から4番は商品名にすべて「タイレノール」という名前が入っています。有効成分はすべてアセトアミノフェン(Acetaminophen/AAP/paracetamol)という成分です。日本でもタイレノールという名前の入ったお薬が販売されています。
こちらの成分は、風邪による発熱や頭痛・筋肉痛・生理痛・歯痛、その他軽い痛みを和らげる効果があります。解熱鎮痛効果に優れており抗炎症効果はほぼありません。
服用30分後くらいから効果が現れ、だいたい3~4時間程度効果が持続します。
アセトアミノフェンは間脳にある視床下部の体温調節中枢を抑制し、解熱効果を表す。また脳、中枢神経でプロスタグランジン(視床下部において体温調節中枢を刺激、痛みを悪化させる物質)の合成を抑制するため解熱鎮痛効果を現す。
写真引用 : 타이레놀 https://www.tylenol.co.kr/
この4種類がどのように違うのか違いについて見てみます。
1.子供用タイレノール錠80mg (10錠):ピンク色, 丸い形のいちご味のチュアブル錠
→ 歯が生えた満2歳から服用可能
2.タイレノール錠160mg (8錠):白色, 丸い長方形の錠剤
→ 満6歳頃から満12歳以下(ジュニア)用タイレノール
3.タイレノール錠500mg (8錠):白色, 丸い長方形の錠剤 (裏面に”500″の識別文字)
→ 満12歳以上用, 1回に1-2錠、1日3-4回までの服用 (8錠以上の服用は×)
4.子供用タイレノール懸濁液 100mg (1瓶):白ないしは微白色, チェリーの香りの懸濁液
→ 生後4ヶ月頃から満12歳以下用, 体重÷3の用量を服用 (例. 体重15kg÷3=5mL服用)
「お酒を飲んでから風邪薬を飲むな」と言われたりしますね!
1番・2番・4番については子供が服用することのできるお薬なので、参考までに子供のアセトアミノフェン服用量を下に載せておきます。
下の表の左に黒字で番号(上から4,1,2番)をふりましたので上の表や薬のパッケージのイラストからそれぞれ該当する番号をご確認ください。
表の一番上の数字は、子供の月齢数/年齢と体重になります。体重が正確に分かる場合は体重を基準にした容量で服用(10~15mg/kg)しますが、もし分からない場合は月齢数/年齢に沿って服用しましょう。
アセトアミノフェンの成分が含まれる他のお薬との併用は控えてください。出来る限り一番少ない量での服用にし1日5回 (75mg/kg)を超えないようにしましょう。
注意点ですが、満12歳以下の子供は必ず次の服用まで4~6時間の間隔を空けるようにしましょう。熱が下がらない等の効果がすぐに現れなかったとしても、必ず4時間以上空けてから次回の服用をしてください。
また満2歳以下など幼い小児の場合は、まず病院で医師の診断を受けることをお薦めします。単なる風邪の症状としての熱ではなく他の原因がある場合、解熱剤だけの治療では危険な状態に陥る可能性もあります。
生後3ヶ月(100日)以前で熱が38度以上出ているという場合などはすぐに病院に連れて行きましょう。
5番:子供用ブルフェンシロップ80mg
こちらはタイレノール系列とは違い、イブプロフェン(Ibuprofen)という有効成分が入ったお薬になります。
非ステロイド系消炎鎮痛剤(NSAIDs)という分類の成分で、風邪による発熱・頭痛・筋肉痛・生理痛・歯痛その他さまざまな部位の痛みに効果があるのに加えて抗炎症(関節炎など)効果があります。
アセトアミノフェンとは異なり、全身においてプロスタグランジンの合成を抑制。
成人は1回10~20mL、1日3-4回を服用します。1歳以上15歳未満の小児は、下の表の年齢に該当する容量を1日3~4回服用します。
体重で計算する場合、1回の用量が体重÷3(mL)です。(体重30kg未満の子供は1日25mLを超えないよう注意)
年齢 | イブプロフェンシロップ 1回の用量 (mL) |
11-14歳 | 10-13mL |
7-10歳 | 8-10mL |
3-6歳 | 5-8mL |
1-2歳 | 3-5mL |
私は昔タイレノール乱用による肝毒性の副作用で苦労した経験があるよ。顔が満月になり高熱が…(そしてブルフェン系のアレルギーもあります….)トホホ。皆さんは用法用量きちんと守ってね!
タイレノール系とブルフェン系のお薬の併用(교차 복용)については、子供のお薬のカテゴリーでまた詳しくご説明します!
コンビニ版(左)と薬局版(右)
コンビニと薬局で販売されているもので個数や容量が違うもの(2,3,5番)を併せて載せておきます。4は薬局でも取扱いがありますが、1はコンビニのみの取扱いになります。
風邪薬
6番:パンコールA 内服液 30mg (3瓶)
こちらは동화약품という製薬会社から出されているドリンクタイプの風邪薬で、風邪の諸症状(鼻水, 鼻詰まり, くしゃみ, 咳, 喉の痛み, 痰, 寒気, 発熱, 頭痛, 関節痛, 筋肉痛など)の緩和に効果があります。
成人は1回1瓶(30mL)を1日3回、食後30分に服用します。
さっそく成分を見てみます。下は外包と説明書に表記されている成分表になります。それぞれについて簡単にご説明します。
薬局版と比較すると、メチルエフェドリンという成分が含まれていないため咳を押さえる効果はやや弱めと言えます。
いずれかの成分にこれまでアレルギー反応を起こしたことがある場合はかかりつけ医と相談の上で服用しましょう。副作用は個人差がありますが、異常反応が出た場合直ちに中断し病院へ行きましょう。
余談ですが私はカフェイン過敏反応があり、コーヒーなどのカフェイン飲料を飲むと夜寝付けなかったり動悸が起きたりします…
7番:パンピリンT錠 (3錠)
こちらは동아제약から出ている錠剤の風邪薬です。風邪の諸症状(鼻水, 鼻詰まり, くしゃみ, 喉の痛み, 寒気, 発熱, 頭痛, 関節痛, 筋肉痛など)を和らげる効果があります。
1回1錠、1日3回を食後30分に服用します。
成分を見てみると、上のパンコールAに含まれている成分のうちの3種類がこちらに含まれています。
6と7どちらもコンビニと薬局で名称や配合成分も異なります。薬局に全く同じものは置いていないので知っておくとよいかもしれません。
以上が1番から7番までの安全常備医薬品になります。
コンビニ安全常備医薬品の価格
それでは金額についてご紹介します。コンビニの安全常備医薬品も年々少しずつ値上がり傾向にあります。
参考に、最近調べたコンビニの安全常備医薬品の価格を載せてみます。店舗によっても違いがあったりするので購入時の金額を確認してみてください。(2021.01.28時点)
次回の記事では残りの8番から13番の消化剤と貼り薬についてご紹介します。
最後まで読んでくださりありがとうございました!
コメント